50代早期退職者tudanumax の日記

50代で早期退職しようと考えた理由、心境など

文化教室の飲み会で学んだこと 哲学には体力が必要

 

 私は、昨年3月末で早期退職し、現在、自由になった時間を活かして、文化センターで行われている哲学書の読解講座に通っているが、昨日は講師の先生を囲んで、飲み会をした。

 

 元医師、公務員、自営業、教師などバックグランドがバラバラな50代から80代までの受講生6名(男性4名、女性2名)が参加した。色々と話をしてみて感じた共通点は、皆さん自分の意見を持っているが、人の意見をきちんと聞こうという姿勢(これは哲学に必須だと思う。)が感じられ、楽しい時間過ごすことができた。

 

 個人的には哲学者である先生から聞いた2つの話が印象に残った。

 

 1つ目は、哲学書を読む際の心構えで、我を捨てて、書いた哲学者になりきって読まないと本当に理解することはできないというもの。哲学書の理解を自分の解釈に引きつけて行っていると、自分にとって都合の良いように誤読することになるという戒めだと受け取った。そして、哲学書の部分的な切り貼りを安易に行う学者が増えているという最近の傾向を嘆いておられた。

 2つ目は、先生は趣味でマラソンをしているが、これは哲学の思考の為であるとのこと。哲学の研究では、1回につき最低三時間くらい連続して集中する時間を持たないと論文が書けないという。そして、そのためには、思考力を継続する体力が必要とのこと。また、走ることにより、頭の隅々まで血が巡って、明らかに思考力が上がるという実感があるらしい。

 

 現在の私は、思考力を継続する体力がなく、哲学書を1時間も読むと眠気と疲れが襲ってくる。最近はジム通いもサボりがちである。基礎的な体力づくりをもう一度やり直していこうと思った1日だった。

B大学の哲学史最終授業を終えて

 

昨年3月に早期退職してから、哲学に興味を持ち、大学に聴講生として通うなどして学んでいる。

 

今日は、昨年10月から聴講を始めたB大学の授業の最終日だった。

 

先週テストのあったA大学は一般教養の授業で、一般的な話が多く、専門知識がなくても分かりやすいが、B大学の授業は専門科目で、一度聞いただけでは理解が難しい場合もあった。哲学論文の原文を読んで読解することも多いが、なかなか哲学特有の考え方に馴染めず、何が問題なのか理解できないこともあった。

 

それでも14回講義を受けて、勘所が徐々にわかってきたことや、文献調査の精度も上がり、ようやく授業についていけるようになったと思っていた。

 

授業終了後に、教授にお礼を述べた後、来期(4月から)も授業参加したいことを申し出ると、了解していただいた。

 

なお、B大学の試験は、レポート提出で、テーマは「悪と自由について」を2月中に提出することになっている。A大学の試験内容とも重複しており、ある程度準備はしているが、もう少し論述の対象を広げて、学術論文らしいものに仕上げたいと思っている。

大学後期試験が始まる

私は、昨年3月に会社を早期退職し、2つの大学に聴講生として通うようになり、哲学などを学んでいる。

 

今日は、A大学の哲学の授業の後期試験日だった。

後期試験の内容については、先週の授業で予告があり、一問一答の哲学の基本知識を問う問題と、論述問題が出題されること、論述問題については4つから1つを選んで答えるように指示があった。

 

私が論述問題で選んだのは、「自由に生きることと善く生きることの関係をどのように考えられるか。ストア派アウグスティヌススピノザ、カント、シェリングレヴィナスらの思想を踏まえて論じなさい。」というもの。

 

1週間をかけて文献を調査し、構想を練って準備をしてきた。月曜日くらいで答案を作成させたところまでは良かったが、それを覚えるのが大変。今回の試験は持ち込み不可で、書いた答案を暗記しなければならない。50代になり記憶力の衰えは隠せない。

 

実際の試験では更に問題が生じた。もともとの論文の記述量が多すぎて試験の答案用紙に書ききれないだけでなく、時間が足りないことが判明した。急きょ論述の構成を変更して、4割ぐらいカットして答案を作成した。しかし、そうすると、何とも物足りない内容で、文章も恥ずかしいぐらい、たとだとしく、およそ学術論文に値しないように感じた。短く書くパターンも準備しておくべきだった。

 

1時間の試験時間があっという間に終わった。一問一答問題は全問解答できたが、論述問題には多大な悔いを残した。

 

今回の試験は100人余りが大教室で受験したが、試験終了時まで残っていたのは20人程度だった。現役大学生らはどのような答案を用意したのだろうと気になった。

 

ちなみ私の答案構成は以下のようなもの。

1 この課題に問題意識を持った理由

2 善く生きるとは

⑴善悪の判断基準

⑵善い意志、道徳法則などのカントの思想について

3 自由であることと善く生きることの関係について

⑴そもそも意志の自由は認められるか

⑵自由と善く生きることの関係

⑶まとめ

4自由と悪の関係 ハンナ・アーレントの思想について

⑴カント、シェリングアーレントの思想の比較

私見

 

時間と答案用紙のスペースが有ればもっと書きたかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

心に残った記事

 

今日の日経新聞を読んでいて、心に残った記事があった。

 

ある芸能人が、嫌なタクシーに乗った時ほどチップをはずむのだという。

理由は運転手のイライラは誰かが止めないといけないというもの。

イライラの連鎖を断ち切るためだというこの考えは素晴らしい。

 

この記事を読んで、池波正太郎の「男の作法」という本を思い出した。学生時代に読み、感銘を受けた愛読書だ。

 

この本によれば、同氏は、タクシーに乗ると必ずチップを渡していたという。そうすれば運転手がある程度気持ちよく運転できる。次に乗るお客のためにもなる。僅かなお金でもみんながこういう風にしていけば、世の中にもたらす善い循環は積み重なって大きなものになる。

 

自分も世の中から恩恵を受けているのだから、世の中にできる限りはむくいなければならないという考えは、古いのかもしれないが、大事だと思う。

 

 

 

今日は少し贅沢をしてみた

 

 

昨年3月末で早期退職してから比較的慎ましく生活を送ってきた。

 

多少贅沢しても生活できるように計算した上で早期退職したが、給与収入がないというのは、お金の使い方を以前より慎重にさせている。大学の学費、子供の教育費などは思いっきって支出する反面、日用品や食費に関しては節約するようになった。外食の回数も大幅に減った。

 

そんな中、今日は、たまには贅沢をしようということで、city bakeryというお店で妻とお茶をした。

ニューヨーク発のおしゃれなベーカリーで、値段は少し高めだったが、美味しいコーヒーとモンブランのシュークリームをいただき、贅沢な時間を過ごすことができた。

 

余りお金のことを気にしすぎると、何のために早期退職したのか分からなくなってしまう。他方で生活レベルを上げすぎると、再度生活レベルを下げるのが困難になり、予定外の支出があると困ることになる。早期退職者に付きまとう悩みだが、今のところうまくバランスが取れているように感じている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもの日常に戻る

 

 

今年の正月は、昨年までとは異なり、仕事のことを考えなくて良いので、双方実家に4日間ほど帰省して、ゆっくりすることができた。

 

(正月に妻の実家の裏山に登って撮影した瀬戸内海)

そして、今日で我が家の1人娘が冬休みを終えて、寮に戻っていった。

いつも通り博多駅まで見送りに行ったが、なんとも言えないさみしい気持ちになる。このようにして、またいつもの日常に戻っていく。私も明日から聴講生として通っている大学の授業が始まる。

 

正月休みで生活リズムが変わり、いつまでもダラダラしがちであるが、そろそろ気持ちを入れ替えていきたい。

 

 

今年を振り返る

 

 

 しばらくブログを休んでいるうちに年末になってしまったので、この1年間を振り返ってみた。

 

1   まず、何といっても3月末に会社を早期退職して大きく生活が変わり、仕事中心の生活から解放されて勉強中心の生活になった。大学に聴講生として通うようになり、2つの大学で前期と後期を併せて4コマの哲学の授業を受講している。文化教室にも哲学の専門書の読解講座を受講している。なお、文化教室の人達とは、講義終了後に飲み会をするなど親しく付き合ってもらっており、貴重な息抜きの時間になっている。

 図書館で借りて目を通した本は、約9カ月で総計約100冊、購入した書籍は約30冊になったほか、講義を聞いてまとめた大学ノートは8冊目に入っている。

 これまでは、西洋哲学全般を入門書を中心に幅広く勉強し、それなりに知識も蓄積しているが、来年は、哲学書の原文や論文を読むことにもチャレンジしていきたいと思っている。

もう1つが苦手の英語の勉強。スタディサプリというアプリを使った学習を最低11時間はするようにしており、これを約7カ月継続している。11月のTOEICテストは散々な結果(400点台)になり、まだ勉強の成果は目に見える形では出ていないが、今後は、文法問題や長文問題の正答率を上げていきたい。

2  次に経済面を振り返ると、予定外の支出が多かった。

 マンションに引っ越した際に予想以上に備品代を支出してしまった。

 歯の治療で保険外診療が必要になり、高額の治療費を支払った。

 勉強にかかる費用も、2つの大学に通うことで予想よりも増加した。

 

 その他にも車の故障に伴う修理費など臨時の支出が必要になった。

 

 幸い投資信託を中心とする資産運用は順調で、リタイア生活を維持する上で問題となるようなことはなさそうである。

 

3  健康面について振り返ると、明らかにお腹周りが太った。人間ドックの結果は、精密検査を要するような問題はないものの、成人病リスクが高まっている。私は、脂肪が内臓に溜まるタイプで、12月にはとうとうギックリ腰になってしまった。

 来年以降はスポーツジムへの回数を増やす必要があると考えている。

 メンタル面の方は、会社退職直後は家の中がゴタゴタしたこともあり、きつい時期もあったが、今は安定している。抗うつ薬を減薬しており、その離脱症状が出ているが、少しずつ慣れてきている。

 

4  全体としては、合格点をあげられる一年だったと思う。