今日の日経新聞を読んでいて、心に残った記事があった。
ある芸能人が、嫌なタクシーに乗った時ほどチップをはずむのだという。
理由は運転手のイライラは誰かが止めないといけないというもの。
イライラの連鎖を断ち切るためだというこの考えは素晴らしい。
この記事を読んで、池波正太郎の「男の作法」という本を思い出した。学生時代に読み、感銘を受けた愛読書だ。
この本によれば、同氏は、タクシーに乗ると必ずチップを渡していたという。そうすれば運転手がある程度気持ちよく運転できる。次に乗るお客のためにもなる。僅かなお金でもみんながこういう風にしていけば、世の中にもたらす善い循環は積み重なって大きなものになる。
自分も世の中から恩恵を受けているのだから、世の中にできる限りはむくいなければならないという考えは、古いのかもしれないが、大事だと思う。