今年の3月末で早期退職して、4月から近所の大学に聴講生として通うようになった。
実に30年振りに大学の授業を受けるようになって感じた変化が三つある。
一つ目は、授業のやり方で、私の学生時代のような黒板を使って講師が板書するようなことはほとんどなく、パワーポイントを使って効率的に授業が行われている。教え方も丁寧で、昔のような先生が学生の理解度を考えずに一方的に話すようなことは行われていない。授業内容に関する計画表であるシラバスも丁寧であり、教える側が相当気を使っている感じがした。
また、授業終了後にmoodle(ムードル)という学習支援ソフトを使用し、授業終了後にムードルに授業内容に関する問題を回答したり、質問を書き込んだりするシステムが採られている。そして、次回の授業の冒頭に、前回出た質問に回答する時間が設けられている。学生が授業に主体的に取り組むきっかけになって良い試みだと思う。
さらに学生が真面目できちんと授業に出ていることが私の時代とは異なっている。今日は雨で受講者が少なくなると思っていたが、さほどこれまでと変わらなかった。私は前の方の席に座っているので、他の学生の受講態度はあまりよく分からない面はあるが、私語をしている学生はおらず、シーンとした雰囲気で授業は進んでいる。
最初は、50代の男が、大学生に混じって受講することに恥ずかしいような気持ちもあったが、段々気にならなくなってきた。今のところ、聴講生になってよかったと思っている。